JOHNMAN

パイオニアであるバンクシー同様、素性を明かさぬアーティストとして活動しているが、このジョンという名の人物を理解するために、いくつかのヒントを散りばめておくことにしよう。

ジョンは用済みの鉄道切符や標識など使い古されたものや、ギネス缶など身近でありきたりなものを用い、その複雑なステンシルテクニックで作品としての新たな生命を吹き込むのである。グラフィティ黎明期によく見られた、鉄道車両に描かれたタギング（文字描き）に影響を受けており、駅や線路を舞台にした出逢いが描かれた作品は、映画のワンシーンのようである。

英国生まれのジョンのグラフィティ・ジャーニーは、とあるアーティストたちとともに西部デヴォンから始まり、現在のアイルランドへと至る。